Shinyaddの未来予測研究所!!

これから起こる2045年問題に備え、未来の知識を妄想を交えながらお届けします

今話題の「ニューラルネットワーク・コンピュータ」を知っているか!?

とりあえずこのサイトを見ていただきたい。

 

www-06.ibm.com

 

IBMは今までのコンピューターのチップとは全く構造の違う「ニューロシナプティック・コンピューター・チップ」を開発、販売を始めた。これはニューラルネットワークと呼ばれる技術で人間の脳を参考に作られたチップ(コンピューターの頭脳)だ。

 

何がすごいのか?それは概念が理解できる

 

以前にも説明したかもしれないが改めて言うと、このチップを用いたコンピューターは概念が習得できる。googleが無作為のyoutubeの中から選出した画像をニューラルネットワークに見せたところ、「猫」というものを理解したらしい。どういうことかというと、そのgoogleで実験されたニューラルネットワークのコンピュータは無作為の画像の中から写っているものを分類分けしていく。そのとき、人のような形、犬、猫と分けていき(当然、この時「猫」とう言葉は知らない)

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実際にコンピュータが認識した猫の画像。そのとき見せられた猫の平均的な顔なんだろう

 

↑のような概念を習得できた。今までのコンピュータなら「耳が尖っていて、目が正面にあって、丸く・・・」というように事細かにコンピュータに教えてやらないといけなかった。しかし、同じ猫の角度が変わった画像を見てもこれは違う物の判断してしまう。

ニューラルネットワークコンピュータは画像を見ただけでそれが何かを認識できる。あとはこの概念に「これは猫って名前だよ」とタグ付けしてやれば次からどの猫の画像を見ても猫と判断できる分けだ。

 

要は、一枚の写真を見てここに「人」「猫」「川」「木」が写ってるね。と自動的に理解でき他の写真を見ても同様に人、猫など割り出すことができる。

 

実はニューラルネットワークはもう既に実用段階になっている

 

この技術を聞いて、「猫がわかったからどうしたというのだ」と思った方も多くいるだろう。しかし、このアプリを使えば驚くはずだ。googleのアプリでgoogleフォトってのが最近出たのをご存知だろうか?

 

Googleフォト

Googleフォト

  • Google, Inc.
  • 写真/ビデオ
  • 無料

andoroidの方はこちら

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.apps.photos

 

このアプリほんとすごくて、画像を無制限にアップロードできる。普通は数百GBが数百円/月かかったりするのだが、なんと無料だ。googleはみんなから画像をもらい自社のニューラルネットワークを賢くさせたい。一方僕らは写真データが端末に溜まりまくっているから他のところに移したい。両者の利害が一致しているのだ。

 

そしてこのアプリのすごいところは、大量に上げた画像から、キーワードを入れ検索すると写っている物をコンピュータが判断して、探し出してくれるのだ。もちろんいちいちタグ付けしていない。

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僕のスマホスクリーンショット。「野菜」で検索した。

 

この技術は先ほど紹介したニューラルネットワークの賜物だ。同様のことが音声や映像でもできるようになるだろう。キーワードを入力するとその言葉を言っている音声データや映像を探してきてくれるようになるのは時間の問題だ。

 

最後に…

 

ニューラルネットワークはいわば直感。今までのコンピュータは理屈。両者が合わされば人間に大きく近づいたことになります。概念が取得できるのだからいずれ汎用型ロボット、ドラえもん鉄腕アトムのように日常で共に生活するロボットの誕生も夢ではなくなってきました。僕的には早く彼らに仕事を肩代わりしてもらいたいwこの技術月単位で進化してるので一年後いや、半年後の進化ですら目が離せない。

 

 

人工知能は人間を超えるか (角川EPUB選書)
 

 

 

 

 

 

 

 

 

べーシックインカムが成立する10の理由

これから10年で今の仕事の量は半分になるって予測がある。現在の感覚からすれば眉唾ものだが今、人工知能の成長が著しいのでもしかしたらもしかするかもしれない。

 

さて、人工知能が成長すると中間に働く人の仕事がごそっと無くなり、トップとボトムしか仕事は無くなるという。トップとボトムとは社長と人間にやってもらいたい仕事に従事するという意味だ。マッサージ師なんかはマッサージチェアなんかもありますが、人にやってもらいたいって思われる仕事とトップの経営者しか仕事が無くなるらしいです。

 

そうなってくるとほとんどの仕事が無くなるってことになります。無職ってことがスタンダードになり職を持ってる方が珍しい状態になります。この状態を今の制度に当てはめると大変なことになります。一部の人が利益を吸い取って、一般市民は収入がなく今日食べることも難しい・・・このような状態が安易に予想できます。

 

しかし、本当にそんな時代が来るでしょうか。僕はどこかしらのタイミングでベーシックインカムのような最低限の生活は補償される仕組みが構築されると思います。その理由を10個考えてみました。

 

1、生命の種の保存

 まずはこの辺りから。人間の数が減るとちょっとした伝染病で人類そのものが絶滅してしまう危機が増します。まぁそんな大きな考え方をお金持ちが持つかどうかわかりませんが一つの可能性ってことで。

 

2、治安の悪化

創業者一族と重役以外など、機械所有の恩恵に与れる人以外は収入がない状態。今の制度のままそうなれば、多くの都市がスラム化し治安が悪化することは安易に予想がつきます。お金持ちの人間だけで特区を作りそこで住んでもいいですが、それより今の治安のまま日本じゅうを安全に動き回れる方がいいに決まってます。

 

3、アイデアの確保

様々なアイデアってのは、頭のいい人が努力と偶然の中から境遇を経て生み出すものです。しかし、その偶然も分母が多いほど生まれる確率は高くなります。貴重なアイデアはどんなにお金を出しても生まれてきません。アイデアを生み出すには人が多い方がいいのです。

 

4、娯楽の確保

娯楽っていうと幅は広いですが、これも人力でないと生み出せません。漫画や映画、小説、ゲーム、お笑いなどの娯楽作品の確保のためにも人数は必要です。

 

5、スポーツ、学問など各分野のレベルを維持

スポーツ、学問なんかは競い合って好成績を残すことが多いです。特にスポーツなんかは一人で黙々とやるより他と競い合う方がより高い成績がでますね。これらをハイレベルで維持しようとするとやはり人の確保は欠かせません。

 

6、販売先の確保

この先、様々な分野がAI技術により人と同じくらいの知能を持った機械が高品質かつ大量に製品が作れるようになるでしょう。工場は無人か数少ない人数で。ただ、これでは従業員がいないので多くの人はこの製品を買うことができません。作っても売る相手がいないのです。これでは作ってる意味がありません。

 

7、お金の使い道

6とは矛盾しますが、AIの機械で多額の富を得たとします。しかし、どこで使うのでしょう。お金を持っているもの達で回すのかもしれませんが、そのサービスもAIによって価格が大幅に下がって提供できるはずです。あっても意味のないお金がただただ溜まっていくだけなのでこんなのは死に金で意味がありません。

 

8、地位、名誉、評価への欲求

 贅沢をすれば羨ましがられます。周りの人からは薄い嫌悪感を抱かれるのです。だから多くの人は「そんなに収入ないですよ」「たいしたことないです」見ないな謙遜をします。お金が使いにくい世の中ですね。ただ、この収入ってのをみんなの生活ために使うってことになったらどうでしょう。収入=社会貢献度となり(本当は今でもそうなんですけどね)お金持ちの人は堂々とでかい顔ができます。もちろん根底には人類平等って考え方の上でのでかい顔ですけど。

お金を手に入れた人はが欲しがるものとして次は名誉とかよく言いますよね。一極集中のお金の流れになると、お金持ちはそうベーシックインカムとか多くの人が喜ぶことにお金を使い出すのではないでしょうか?

 

9、技術革新で文明的生活の保障が安易に

8で地位や名誉、みんなの生活ためにお金を使うって言いましたがその方法も今より安易になると思います。想定している状態だと、工場は経営一族とロボットしかいないって状態ですよね。それ一部の工場だけでなくあらゆる産業もそういった状態だと考えられます。となると、衣服、食料、住まいなどはもちろん、ネットや交通、エネルギーなんかも今より格安で手に入る時代になってると思うんです。そうなれば、一つの企業が多くの人の生活を保障できるってことになりますよね。だから、8の名誉のために人々の生活を保障するってのは今よりもしやすくなってると思います。

 

10、世界征服への手段

9まで来ると、名誉コレクター集団、企業達は競って待遇を良くしていくでしょう。いかに人々の生活を豊かにするか、いかに人々の人気を得るか。競い合って地位を確立しようとするはずです。僕たちはどの企業にお世話になるかを携帯のキャリアを選ぶように選択できるはずです。今のままでいくと、google、アップル、トヨタソニーなど大手企業の顧客のような形で技術の恩恵を与れるはずです。もしかしたら、会社は全然知らない新興企業かもしれませんがw企業達はいい意味での世界征服を目指すのではないでしょうか。

 

最後に・・・

なんとか10個書ききりました。無理があるとお思いの方も多いとおもいます。もしかしたら、デストピアが待っていてモノは大量にあるのに手に入らないって状態になると思いますが、そこまで人間は馬鹿じゃないとおもいます。こんな時代が早く来ればいいのに。ベーシックインカムの実現、心か願います。

 

 

 

 

 

 

 

汎用型ロボットがあなたの会社に来る日はいつか?

突然ですが、あなたの年収はいくらくらいですか?300万くらいかな?20代ならそれくらいじゃないかな。もっともらってるぜ!バカにすんじゃネーーーって方、別にそんなつもりはないです。高ければ高いほどあなたの仕事はヤバイって話なんでw

 

汎用型人工知能ってのをご存知でしょうか?俗に言う「強いAI」ってやつです。「弱いAI」ってのは専門分野に特化した人工知能のこと。電脳戦なんかで賑わせている将棋ソフトも弱いAIです。将棋のプロといい勝負はしますが将棋以外のことはできません。専門的に特化したものです。汎用型というのは文字通りなんでもできる人工知能のことです。

 

How Baxter Robot Works - YouTube

 

この動画を見て欲しい。これは市販されている汎用型ロボット「バクスター」である。バクスターは決まった動きでなく、教えることで様々な動きが可能である。さらに教える方法は手を持って動かすだけ。ムズカ石井プログラムは不要だ。

 

この動画を見て、皆さんはどう思いましたか?

ロボットの進化はここまで来たのか??

この程度かよ??

確かに、この程度では多くの人の仕事が奪われる心配はないと思います。しかし、現在人工知能の成長は爆発的に伸びてます。推察するニューラルネットワークのチップを搭載した汎用型ロボットが現れた場合、同じことがいえるでしょうか?繰り返しになりますが現在人工知能の成長は爆発的です。来年にはもっとすごいロボットが出現するはずです。その成長具合はわからないけど。

 

さて、このバクスター。いくらくらいだと思います?この程度しかできないのに高いんでしょ?と思われてる方もいると思います。お値段はなんと2万2000ドル。日本円で約263万円です。1年使ったらアルバイトを雇うより安いですね。

 

今日言いたいのは、ロボットの値段の話です。冒頭で書いた年収で計算しましょう。ロボットが大体10年使えるとします。ロボットが1体3000万だとすると年収300万の人はアウトですね。もっとあるぜって方なんか、値段もっと高くても置き換えられる可能性があるってことです。しかも、ロボットは眠りません。1日の労働時間8時間と計算してこの価格ですから年収300万の人の代わりに9000万のロボットを購入しても元は取れる計算になってしまいます。恐ろしい。

 

さて、問題は今やってる自分の仕事をできるロボットがいつできるかです。これは僕の意見ですが、今後は肉体労働よりもホワイトカラー、知的労働の分野から仕事が奪われていく気がします。現にアメリカの法律事務所では、案件をまず人工知能に解かせて、それと同じもしくは近い見解を出せなかった弁護士はクビになるらしいです。(NHKのネクストワールドより)

 

肉体労働のネックはボディがいることでしょうね。人間と同じ動きのできるハードがまだ出現していません。すごいといってもASIMO程度です。ただ、ASIMO程度の動きでまかなえる仕事についている方はヤバイですね。ASIMOが最新の人工知能を積めば、肩を叩かれる日は近いかもしれません。

 

こうやって書いていると不安を煽っているようですが、そんなことはありません。この予測には人工知能がすごいスピードで成長したらって話すので、現段階では体、頭(ハード、ソフト)共にまだ実現してません。あって、バクスターレベルです。人工知能ロードマップでは2030年頃にやっと人と会話できるようになるって感じだったかな?

 

ただ、多くの学者が言うように10年後、多くの仕事は淘汰されていくらしいです。2020年には人工知能が東大へ受かる予定らしいですしね。ただ、仕事がなくなって貧困になるかといったらおそらくベーシックインカムか何かで僕たちの生活はある程度補償されると思います。それを語りだすと長くなるので次回ということで・・・

 

 

完全自動運転車が街を走るまでのロードマップ

結構信じてない人もいるけど自動運転車が着々と開発されている。今の感覚だと車が運転しなくても勝手に目的地に運んでくれるなんて夢のような話だ。しかし、アウディBMWなどといったアメリカの大手車メーカーや日本のトヨタなども社運をかけて自動運転車を開発している。畑違いのIT業界のトップランカーgoogleも開発に参戦している。

このような巨大な経済界の重鎮達が開発を進めているんだから、全てが白紙になるってことはほぼないだろう。

 

もうすでに自動運転はできている??

この自動運転車。どのメーカーもプロトタイプを発売はしていないものの発表している。ただプロトタイプといえどどのメーカーもほぼ完成していて、現段階でも平均的な人間より運転はうまい。

googleの自動運転車は許可を得た州で実験的に運転をしたところ、数万Km(正確な数字忘れた)走ったところ二回事故を起こしたが、一つは後ろから追突されたのともう一つは手動で人間が運転をしていた時にぶつけたらしい。つまり、自動運転機能で事故は起こしてないのだ。

 

日本での自動運転車の導入予定

さて、この自動運転。日本の国土交通省のロードマップではこのような形となる。

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加速、操舵、制御、言い換えるとアクセル、ハンドル、ブレーキをどこまで自動運転車にさせるかってことだ。これを見るとあれって思う方もいるかもしれない。そう、現在発売されている車にすでにこの機能は付いているのだ。

 

加速、操舵では現在では高速道路 のみだが前の車に自動追尾する機能を持つものがあるし、制御はアイサイトなどが有名だ。最近では軽自動車にもついてるってCMしてたのを見た。

 

2015年現在でレベル2まではすでにクリアしてるんです。次のレベルへの移行は2020年って言われてます。ではなぜレベル3とレベル4、自動運転システムと完全自動運転システムに分けているのでしょう。

 

なぜレベル3と4の違いは??

まずは責任問題ってのがあります。自動運転車が事故を起こした場合、誰が責任を負うのか。レベル3だとドライバーが負うことになります。緊急時のみ運転車が対応ってことなので、全てシステムが操作していても人が飛び出してきた時の急ブレーキはドライバーがしなくてはいけません。(もちろんシステムもブレーキを発動するでしょうが)運転はシステムの方が上手だけど、ここの事故の責任をメーカーが負うのはリスクが多すぎるのでこのようなレベルを設けています。

 

もう一つは倫理問題です。やむを得ない場合、右にハンドルを切れば老人の男性を轢き、左にハンドルを切れば若い女性を轢き殺してしまう場合に遭遇したとする。レベル3ならドライバーに責任があるので判断をドライバーに任せればいいが、完全自動運転になればメーカー側があらかじめどう対処するかを設定しておかなければならない。人の命は平等だが、決断しなければいけない時、どうするのか?正しい答えのない選択をメーカーが決めておかなければならないところが大きな問題みたいです。

 

今後の世の中への影響を考察する

おそらくレベル3までは難なく進むだろう。現在の法律でもレベル3までの車は公道を走れるそうだ。現にレベル2までの車はすでに走ってるんですしね。2020年までに発売されるレベル3の車は、目的地を指定すれば

そこへ向かって自動で運転してくれる。ハンドルを話すことはできないが、足はブレーキに置いておくだけでいい。

 

このシステムに多くの人が慣れれば、法改正で先ほどの倫理問題が明確、詳細に設定されレベル4が実現するかもしれない。そのためにはレベル3でいかに自動運転システムの制度が信頼を勝ち取るかが鍵になると思う。

 

自動運転にも人工知能が使われる

ちなみに、これらの運転の判断には今爆発的に進化を遂げている人工知能が使われている。運転の判断をするのは人工知能なのだ。センサー系も日々進化しているので多量な情報を取得でき、さらに無線通信によるインターネットへの接続で渋滞緩和などが期待される。

 

本当にすごいのは、自動運転による事故の個々の例をインターネットを通じて一つのコンピュータが記憶し、その事例を人工知能が解析して対処法などを考え個々の自動運転車に反映するといった壮大なシステムまで安易に予想できる。アフリカで自動運転車に乗っていたAさんの事故の事例から解析した対処法を僕が乗っている車が学び取るのだ。最終的には運転の達人が生まれるんじゃないかな。このシステムの覇権を牛耳りたいと自動車メーカー達は競って開発をしているのである。

 

 最後に。。。

これらのことは、夢物語ではなく10年経たないうちに起こるってことが一番すごい。何があるかわからないので白紙になるかもしれないってことも考えられるが、その可能性は限りなく低い。レベル4は難航しても、レベル3までは数年以内に達成できるだろう。今からとても楽しみだ!!

 

 

人工知能の歴史を振り返る

 

クラウドからAIへ

クラウドからAIへ

 

 この本を読んだ。なぜ今AIが注目を浴びているのかが歴史を振り返りながらわかりやすく書かれている。とても面白かった。その中で書かれている人工知能の歴史をまとめてみたいと思う。

 

どうやら人工知能ってのはブームがきては冷めるといったサイクルを二度経験しているらしい。

 

第1回目ブーム

1度目のブームは1956年頃。アメリカで「ダートマス会議」ってのが開かれます。そこには情報理論学、数学、社会学、経済学、認知学それぞれの学問でトップクラスの学者が集まり人工知能ってのを作ろうって話あったのです。その時、人工知能のおおよその方向性、こんなことをさせたいってのが話し合われたみたいです。

 

会議で決まった方向性の元、人工知能が開発されていきます。最初は調子が良く「10年以内に考える機械」ができると開発者は思ってたみたいです。これは、世の中の「もし〜なら、〜せよ」ってな方法で当てはめていくって方法でした。最初は、うまくいっていたのですが、途中からとたんに問題点が見えてきます。有名なので「フレーム問題」ってのがありますね。そして、10年でできるはずの人工知能は到底実現できるものではないって結論でブームは終幕を迎えました。その後、熱はすっかり冷め一回目の冬を迎えます。

 

第2次ブーム

次にブームとなったのは1980年頃に起こりました。「エキスパートシステム」というものが火をつけます。これは、一回目と基本的な仕組みで「もし〜ならば、〜をしろ」ってものなんですが、これを職業に特化しようってやり方です。日常生活をプログラムすることは難しいけど、仕事ってのはある程度システム化されているのでプログラムしやすいって所に目をつけ、様々な職業のエキスパートシステムが作られました。しかし、これもルールベースで作られているので融通が利かず、結局1次ブームのように人間の応用力、判断力を再現できない所がネックとなりました。お金を出していた企業はどんどん手を引き二度目の冬を迎えます。

 

その後の人工知能の進化

二回目の冬から2010年くらいまではブームはありません。しかし、人工知能の制度は高まってます。1980年代と今では大きく違うことがあります。それはデジタルデータの数です。インターネットの普及により、当時と比べデジタルデータが爆発的に多くなってます。

 

今主流となってる人工知能はその膨大なデジタルデータを使った統計です。現在、iphoneのsiriとかがこの仕組みを使ってます。どういったものかというと例えば「車の一般的な燃料は?」と質問すると「ガソリン」とその人工知能が答えたとします。でも、この人工知能は、車の仕組みを理解して、

「この機械が動くにはエンジンを動かす必要があり、それにはガソリンが必要だ!!」

 と考えたわけじゃなく、膨大なインターネットを超高速で調べ上げ、車の燃料はガソリンって言っている人が多いなぁ〜と統計を取り、それらの中で一番多かった答えを回答として出しているんです。

 

本流の人たちからは

「こんなの機械は何も考えてないじゃないか!!」

 といって批判する人工知能学者もいます。ただ、このシステムの方が解答率が今まで作っていた人工知能よりはるかに高い制度を叩き出したんですね。だから、現在の人工知能の主流は統計システムなんです。

 

第3次ブーム、それは今でしょ!

現在、第3の人工知能ブームが起きてます。それはなぜか??新構造の集積回路とディープラーニングっていう手法で、今までのコンピューターではできなかった特徴量を得ることができるようになったんです。googleのこの構造のコンピュータはyoutube上にある無作為の画像、数千を見て「猫」を認識しました。

 

これのどこがすごいのか。今までコンピュータは「ざっくり見る」ってことが苦手です。先ほどの猫の例でいうと、猫ってのはいろんな種類があるのはもちろん、同じ種類の猫でも個体差もありますし、同一の猫でも角度や時間によって見え方が変わります。それらをコンピュータは同じグループと判断できないんです。

僕たちは、友達が髪を切ってきても同一人物として認識できます。物事を大まかに見る方がこの世の中、有利だってDNAレベルで知ってるんですね。

ただ、コンピュータは少し違えば、見る角度が違えば違う個体として認識してしまします。それを新構造の集積回路はできるようになったんです。猫の画像をたくさん見るとこんな形のものが猫なんだなぁ〜ってざっくり見ることができるようになったんです。

 

これを応用すると、ネット上にタグ付けされていない僕の写真とかもコンピュータが判断して探してこれるようになるし、雑音の中でも話し声が聞き取れるようになります。簡単に言えば人間に近づく大きな一歩を踏み出したって感じですね。

 

この技術のおかげで今第三次人工知能ブームが起きてます。これからのコンピュータは人間により近いことを高精度で行うようになるでしょう。その期待がこのブームに込められているんですね。

 

最後に・・・

本当にざっくり書きなぐってみました。実際の事例と違うかもしれないけど、僕が理解したのはこんな感じです。とにかくこれからの人工知能に期待する今日この頃です。

 

 

 

未来関連読書感想文「2045年問題」を読んでみた。

しばらくブログ休んでましたが、ただぼーっとしてたわけでなく、ちゃんと勉強してました。いくつか本と映画を見たので今回は本の感想を書いていきたいと思います。

 

 

2045年問題 (廣済堂新書)

2045年問題 (廣済堂新書)

 

 まず読んだのはこの本。シンギュラリティを知るには一番基礎な本かもしれません。読みやすくSF作品(MATRIXや攻殻機動隊など)を例に出して解説してくれるのでホントわかりやすいです。描かれている内容はほとんどネットで出ていることが多いです。なので箇条書きレベルで知りたい人はネットで十分。もう少し語って欲しい人向きかな。ネットで出まくってるって事は、この本の衝撃度が素晴らしいことがわかります。

 

この中で特に考えさせられたのはAIが進化した未来でどの未来がいいかって話です。

 

2030年頃 攻殻機動隊の世界

2100年頃 MATRIXの世界

 

これらの作品でAIはそれぞれ描かれ方が違います。

攻殻機動隊は人間の補助としてAIが活躍してます。タチコマって戦車ロボットが自立AIとしていますが、人間より幼い存在として登場します。人間が生活する上で補助としての線は超えず、世界の主役は今と同じで人間です。

 

対するMATRIXはAIが世界を制してます。人間は機械に繋がっていてずっと夢の中で生活してます。映画ではAIと人間は敵対してますが、考えようによっては限りなくリアルに近い夢の中で何でも実現できるのですからユートピアとも言えます。もう一つ考えられるのは、機械との融合です。脳とAIを融合することによって今までとは考えられない世界が見えるかもしれません。

 

もっといろんなSF作品でどんな世界がいいか考えてみるのも面白いかもしれません。近いのでいうと2020年頃の世界設定の「電脳コイル

なんかテーマになりそう。AIはまだ出現してませんが(ペットの犬はAIかも)拡張現実が政府機関までに入り込んでる世界です。

 

みなさんはどの世界がいいですか。その世界を夢見ることで僕たちの未来の方向性が変わってくる気がします。

 

友好的なAIを作るにはどうしたらいいのかを考えてみよう

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AI(人工知能)ってのはぽっと出で人類を超える知能を持ったモノが出現するわけではないみたいだ。昔は高度なルールを最初から教えようとしていたのだが、今は人間の脳と同等の集積回路を近々持つようになるんだから、人間と同じように育てたらいいんじゃないかって方法が考えられてます。

 

人間は赤ん坊の頃に情報を集めていきます。これは食べられるものであるとか、これを触れば痛いとか火傷するだとか。言葉も聞いて見て覚えていくわけです。簡単なことから覚えさせていき、徐々に人間らしいAIを作っていくって方法が試みられているみたいです。

 

さて、人間より賢いAIには脅威論がつきものです。この人間を超えた存在は、人間の的にならないかってことです。もう人間よりはるかに賢い存在になるのだから彼らが何を考えるのかなんて、人間風情に分かるはずがありません。

 

AIの開発をやめろって意見もあるのですが、そんなことできるはずがありません。著書「2045年問題」で有名な松田拓也教授の意見を借りますが、今アメリカがやらなきゃロシアがやります。ロシアがやらないなら中国がやるでしょう。中国がやらないならアルカイダがやります。AI開発を止めることはできないのです。

 

じゃあできてしまうものに対して僕たちはどう対応していけばいいのか。どんなに賢くなっても敵対しないAIを作るにはどやったらいいのでしょうか。

 

人間が頂点の現世界で自分より賢くない生物と敵対せずに共存している例はないのでしょうか。まぁ大体の生物とは今現在、友好的という言葉は違うかもしれませんが敵対しているわけじゃないですよね。さらに言うと、科学的とは別に豚や牛などは宗教によって神と崇められ保護されています。人間もそのようにはなれないのでしょうか。知能は低いけど神の使いみたいに崇められる存在になれたら

 

それには宗教をAIが信じるかどうかって問題がありますね。そのあたりになると先ほど書いたけどAIが何を考えるのか、なんて僕たちに分かるはずありません。そうなってくると、今やろうとしてるAIへの最初の教育がホント大事ってことですね。専門家の人たちは是非とも頑張って欲しい。

 

 

2045年問題 コンピュータが人類を超える日 (廣済堂新書)